私たちが本を出版した理由のひとつには、市井の歴史研究者からの様々なご意見を伺いたいという目的もあり、喜んで会談することといたしました。
向出さんの研究テーマは「並立木(へいりつぼく)」です。「並立木」は向出さんの命名で、神社の鳥居の前などに立てられた2本の巨木のことです。中には鳥居はなくて、あたかも鳥居の代わりをしているような並立木もあります。その場合は、鳥居木と呼んでもいいかもしれません。神社とはまったく関係のないところに立っている場合もあります。
豊田市の杉の並立木(階段の下に銀杏の巨木もあります) |
中には有名な並立木もありますが、多くは小さな村、小さな町の神社で大切に祀られているご神木です。
木は生きものですので、途中で枯れてしまって1本だけになっているもの、2本とも枯れてしまったり雷に打たれたりして、新しく植えられたものもあります。
並立木の多くは杉ですが、中には銀杏の巨木もあります。下の弥富市前ヶ須の素盞之男社の銀杏などかなりの樹齢と推定できますが、葉はいまも元気に咲き誇っています。
向出さんは全国各地をご自分の足で調査され、こうした並立木を丹念に記録されています。
下の地図が、そのまとめになります。向出さんが二つの地図にプロットしたものを、デジタル化した上で、ひとつの画像にまとめました。「どのような場所に、並立木は植えられたのか? そして、その意味とは?」このプロット地図は様々な想像を掻き立ててくれます。
並立木の分布 |
向出さんが調査されていない地域も多々あり、研究はまだ未完成とのことでしたが、お預かりしたデータはすでに膨大で、古代史を考察する上でも非常に貴重な資料と判断致しました。ご相談の上、ここに公開することとなりました。
お預かりした並立木の場所を示す表と写真はすべてデジタル化して、DOI番号を割り振ってFigshareにアップロードしました。歴史の研究、神社の研究、生物の研究、地質の研究など幅広い分野に貢献できる第一級の資料です。ぜひご活用下さい。
https://doi.org/10.6084/m9.figshare.6280727
並立木に関するお問い合わせなどは、この記事のコメント欄にお願いします。特に「こんなところにも並立木があったよー」という情報は大歓迎です。よろしくお願い致します。
渡辺英治&坂本貴和子
追記1(2018年5月30日):向出さんから追加の資料をお送り頂きました。
京都厳島神社の再調査(2016.11.09) |
京都市北区雲ヶ畑の厳島神社の再調査資料、及び、並立木の追加写真です。いずれもデジタル化して、上記の同じDOI番号(10.6084/m9.figshare.6280727)にアップロード致しました。
追記2(2018年8月15日):当初向出さんからお預かりした資料は、写真やテーブルや地図だけではありませんでした。並立木が植えられた意味についての仮説について記述された原稿も含まれておりました。向出さん曰く「あまりにも突拍子もない仮説(並立木は地震と関係しているという説)」だったので、ご相談の結果、まずは写真とテーブルと地図だけを公開することとしました。しかし、向出さんが思い悩んだ結果、仮説も含めて公開をしたいと、酷暑の8月8日に二度目の来所をされました。向出さんからのメッセージです。「ここで主張している仮説は自分としても半信半疑ですが、どのような形であれ、自分なりの見解を世に残すことが、どなたかのお役に立つかもしれません。調査をお手伝いしていただいた多くの方々に感謝を申し上げます」。原稿は、上記と同じDOI番号(10.6084/m9.figshare.6280727)にアップロード致しました。Assumed region of the Nankai earthquake and the Twin Trees of Shrine Gate.pdfというファイルになります。
決してスピリチャルな主張ではありません。科学的な仮説の「最初の第一歩」とお考え下さい。
追記3(2019年5月16日):90才を越える向出さんが四国を歩き回り、並立木のデータを大幅に追加されました。原稿と写真データは、上記と同じDOI番号(https://doi.org/10.6084/m9.figshare.6280727.v4)にアップロードします。資料のバージョンが4になりました。テーマを追求する御姿にただただ頭が下がります。
追記4(2019年9月17日):向出さんがデジタルカメラに収めた10ギガバイトにもおよぶデータをすべてグーグルフォトにてシェアしました。向出さん手書きの写真データの解説は、上記と同じDOI番号(10.6084/m9.figshare.6280727)のMukaide_Twin_Trees_Photo_Collection.pdfとしてアップロードしました。大作です!
甲賀市嵯峨 八坂神社 |
追記2(2018年8月15日):当初向出さんからお預かりした資料は、写真やテーブルや地図だけではありませんでした。並立木が植えられた意味についての仮説について記述された原稿も含まれておりました。向出さん曰く「あまりにも突拍子もない仮説(並立木は地震と関係しているという説)」だったので、ご相談の結果、まずは写真とテーブルと地図だけを公開することとしました。しかし、向出さんが思い悩んだ結果、仮説も含めて公開をしたいと、酷暑の8月8日に二度目の来所をされました。向出さんからのメッセージです。「ここで主張している仮説は自分としても半信半疑ですが、どのような形であれ、自分なりの見解を世に残すことが、どなたかのお役に立つかもしれません。調査をお手伝いしていただいた多くの方々に感謝を申し上げます」。原稿は、上記と同じDOI番号(10.6084/m9.figshare.6280727)にアップロード致しました。Assumed region of the Nankai earthquake and the Twin Trees of Shrine Gate.pdfというファイルになります。
決してスピリチャルな主張ではありません。科学的な仮説の「最初の第一歩」とお考え下さい。
追記3(2019年5月16日):90才を越える向出さんが四国を歩き回り、並立木のデータを大幅に追加されました。原稿と写真データは、上記と同じDOI番号(https://doi.org/10.6084/m9.figshare.6280727.v4)にアップロードします。資料のバージョンが4になりました。テーマを追求する御姿にただただ頭が下がります。
愛媛県宇和島市伊吹八幡神社 |
追記4(2019年9月17日):向出さんがデジタルカメラに収めた10ギガバイトにもおよぶデータをすべてグーグルフォトにてシェアしました。向出さん手書きの写真データの解説は、上記と同じDOI番号(10.6084/m9.figshare.6280727)のMukaide_Twin_Trees_Photo_Collection.pdfとしてアップロードしました。大作です!
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